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かぎりある命のかぎり蝉時雨
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背中で聞く「今日も一雨ありさうな…」

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 苔寺(西芳寺)


一昨年のちょうど今頃、嵯峨野での一枚。
この西芳寺、予約がないと入れてくれない。事前に葉書で「おねげぇしますだ」と打診して、かつ大枚をはたかないと門前払いとなる。それでも入れ替わり立ち代り鴨はやってくる。一度に百人として一日○度入れ替え、一人○○○○円、私はめまぐるしく頭を働かせて積算した。それによると一日の営業利益は○○○○○○○円、一年では……、優良企業だぁ。しかも法人税も事業税も免除ときた。
しかも、しかもですぞ。ただでは庭を見せてはくれない。般若心経を書写して奉納せよとな、何とご無体な。筆はおろか箸一本握ったことのない私にそれはあまりに酷い要求であろうが。
後ろで坊主が眼を光らせているから仕方なく筆を取ったが、ミミズが這った後のような字を見て、仏様は苦笑いしておるであろうよ。恥をかかせおって……。

「でも般若心経っていいな。短くて覚えやすいな」
お経の一つぐらいは覚えておかないと閻魔様に舌抜かれるしな。
それから私「般若心経」という薄っぺらな本を買って勉強しました。CDも車に積み込んで朝晩の通勤時間に一心不乱に唱えました。やっと半分ぐらい覚えたかなと思う頃、声高らかに誦していたにもかかわらず事故りました。
本もCDも車と一緒にお釈迦になりました。笑い事じゃありまへんで〜〜、ほんまに。
でも人間の記憶ってたいしたもんですな。今でも半分は唱えられまっせ。
ぶっせつまかはんにゃはらみた……。




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